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住宅間取り編
アプローチ
住宅用語でアプローチというと、道路や門から建物の玄関までの通路をいうが、ここは、外出する住人や訪問した客人にとって「気持の切り替え」に必要な場所になるので、できるだけ距離が欲しい。
上げ下げ窓(あげさげまど)
上下に二分割された窓で、上下にスライドさせて使う。建具の動きが窓枠内で済むので使い勝手がよく、換気用の窓によく採用される。
アルコーブ
語源はアーチを意味するアラビア語。廊下や部屋の壁が凹型になっている部分をいう。大きさはさまざまだが造りようによっては落ち着いた空間ができる。
あんどん部屋(あんどんべや)
外部に向かって直接開かれた開口部のない部屋。マンションの中部屋などでよく見かける。昔、照明装置の「行燈」をしまっておく部屋のことをいった。建築基準法の採光条件を満たしていないと居室として使うことができない。
板目(いため)
丸太の年輪の接線方向に製材された木材の表情。年輪の線が「笹の葉」状になったり流れ模様になったりする。
ウォークインクローゼット
衣類の収納を主にした収納スペース。歩いて人が入れる「部屋」の状態になっているのでウォークインといわれる。
大壁造り(おおかべづくり)
構造材の柱や梁を仕上材で覆ってしまう工法。最近では住宅の一般的な造り方になっている。
オーニング窓
複数の段状になっている窓で、ハンドル操作で突き出し型の開閉をする。ガラス板を重ねたタイプのものより気密性が高い。換気用の窓として使い勝手がよい。
オープンキッチン
隣り合うダイニングやリビングとの間に壁がなく、開放的なつくりになっているキッチン。多人数で楽しく食事時間を過ごしたい場合に向いている。
折り返し階段(おりかえしかいだん)
俗に「行って来い階段」ともいうが、安全性の高い使いやすいかたちの階段。折り返しの場所(踊り場という)に段がなく平らだと、より安全性が高くなる。
カウンターキッチン
調理作業台とカウンターがセットになったキッチン。調理する人と食べる人が向き合うかたちになるので「対面式キッチン」ともいう。カウンターは配膳台や食事後の下げ台としても利用できる。
家相(かそう)
間取りや土地の「相」のこと。古来の「住まい観」を表したもので、運や縁起を担ぐよりどころに使われることがある。
片流れ(かたながれ)
もっともシンプルで、一方向のみに流れ勾配がある屋根のかたち。
勝手口(かってぐち)
キッチン専用の出入口。勝手とは台所のことをいう。家族用の内玄関やごみの搬出、洗濯物の出し入れなどに使われることもある。
壁構造(かべこうぞう)
一定量(長さ)の壁面をバランスよく組み合わせた構造体。木軸パネル造りやツーバイフォー工法の住まいはこの構造になる。
框戸(かまちど)
四周を枠材で囲み、その中にガラスや板材をはめ込んだ建具。
居室(きょしつ)
居住や作業などのために継続的に使う部屋のこと。リビングやキッチンは含まれるがトイレ、浴室などは含まれない。使う人の健康維持のため、採光や通風などに一定の基準が設けられている。
切妻(きりづま)
棟を中心に左右に流れ勾配があるシンプルな屋根のかたち。山型をしていて、雨漏りの心配が少ない。
管柱(くだばしら)
構造材の柱で、土台や梁、桁などの間に設けられたもの。
コートハウス
敷地周辺を建物や塀で囲って、プライバシーの高い中庭や坪庭を間取りに取り込んだ戸建て住宅や集合住宅。建物が密集する都市部で有効な手法のひとつ。ちなみにコートハウスは和製英語。
シューズインクローゼット
玄関土間から出入りできる収納スペース。履物を履いたまま出入りできるのでシューズインという。履物の収納のはかコートや雨具、ゴルフ用具、掃除用具などいろいろな物の収納に便利なスペース。
集成材(しゅうせいざい)
節や割れなど、木材の欠陥となる部分を取り除いた板材を貼り合わせて大判や長尺の板材にしたり、角材にしたもの。欠陥を取り除いてあるのでひとつひとつの性能にムラがなく、構造材として使いやすくなる。
真壁造り(しんかべづくり)
伝統的な木造住宅の造り方で、構造材の柱を表しにする工法。
芯材(しんざい)
「赤味」ともいって、丸太の中心部分から取れる。組織が緻密で、狂いが少なく耐久性がある。
スキップフロア
一部が階段数段分程度の差で構成されている床面のこと。部屋の空間に変化ができて魅力的になる効果があるが、バリアフリーではない。「小上がり」と呼ばれる構成もこの類である。
筋交い(すじかい)
地震などの揺れに耐える目的で壁の中に設ける補強の斜め材。
ストックルーム
「物入れ」といわれる収納スペース。ストックには貯蔵・在庫の意味があり、とくに「食品貯蔵庫」のことをいうことがある。
スロープ
斜路のこと。バリアフリー対応で段差解消の手法として採用される。その時は幅120㎝以上、勾配1/12以下(1/15以下が望ましい)としたい。
ゾーニング
間取りの構成を検討する時の手法のひとつ。家族や来客が共通で使うゾーンと個人が専用で使うゾーンとをそれぞれまとめて考える方法などがある。
タタミ
和室の床材として受け取られているが、それだけでなく、伝統的和風住宅を考えるときの基本単位となっている。京間、江戸間などといって、地域によってサイズに違いがある。
地下室(ちかしつ)
地盤面より下にある部屋。部屋が完全に地盤面下になくても「地下室」と呼んでいい規定については建築基準法に説明がある。
直階段(ちょくかいだん)
一直線で構成される階段。「鉄砲階段」ともいう。足を踏み外すと下まで一気に落ちてしまう危険性がある。可能ならば手摺りを両側に設けたい。
突板(つきいた)
無垢の木を薄くスライスした「薄板」のこと。合板などの表面に貼って使う。限られた無垢の良材から多くの化粧仕上材を得る手法のひとつで、建具や家具の製作ではよく使う。
坪庭(つぼにわ)
部屋で囲まれたほぼ1坪ほどの庭。町家造りの間取りでよく見かける。建物が密集する都市部で設けると採光や通風に有効に働く。
デッキ
部屋の外にある平らな床(木製が多い)。船の甲板の意味がある。部屋の床面と高さを揃えると内外を連続して使いやすい。
デッドスペース
部屋の隅や梁の下など、有効な使い道がなく無駄になってしまうスペースのこと。特注で収納家具を工夫すればうまく使いきることができるが、ほどほどにしないと「余白感」がなくなってしまう。
テラス
建物から突き出た部分。主に1階部分に設けるものをいい、地面よりは少し高くなっている。ちなみにテラスとは「盛り土」の意味。
動線(どうせん)
間取りの中を人が動き回る軌跡のこと。往来が頻繁な部分は動線が太く濃くなる。このような部分が交差しないように間取りを考えるのが設計のポイントになる。
胴縁(どうぶち)
壁の仕上げ材を受ける下地材。間柱に付ける。
通し柱(とおしばしら)
木造軸組構造で平面の隅に設ける1~2階通しの継ぎ目のない柱。
床の間(とこのま)
和風住宅の客間などに設けられる「飾り」スペース。床の間があることで、上座、下座が決まってくるし、空間が引き締まる求心性が生まれる。
土台(どだい)
木造の建物で基礎の上に敷く、構造体の最下部の部分。地面に近いので、防腐、防蟻対策が必要。
トップライト
天窓ともいう。採光効率は壁面の窓の3倍あるとされるが、遮熱や遮光の配慮が必要な場合がある。
ドライエリア
空堀のこと。地下室に採光と通気をもたらす装置としてよく採用される。排水がスムーズにできるか検討することは必須。
ドリーキップ窓
特殊な金具を使った、ひとつのハンドル操作で内倒しと片開き(内開き)ができる窓。内倒しで換気、内開きで外側のガラス拭きができる。
納戸(なんど)
収納物を特定しない収納スペースとして使われる。蔵の代用ができる貴重な収納場所なのでできるだけ広く欲しい。
ニッチ
廊下や部屋の壁の一部が凹型に凹んでいる部分。もともとが「隙間」の意味で、アルコーブほど大きくなく、彫刻などの飾りものを置くスペース。日本語で壁龕(へきがん)という。
布基礎(ぬのきそ)
1階の壁を受けるかたちで連続させた鉄筋コンクリートの基礎のこと。木造住宅では一般的なかたち。
根太(ねだ)
床面を支える構造材のひとつ。この上に下地の合板を張り、そこに床仕上をするのが一般的。床面の強度が欲しい時は根太の間隔を狭くする。
パイプスペース
排水管・給水管などが納まるスペース。2階建て以上になると、これらの設備配管が上下階を貫通するので必要になる。
柱・梁構造(木造軸組工法)(はしら・はりこうぞう(もくぞうじくぐみこうほう))
建物の構造体が柱と梁を組み合わせて構成される、伝統的な木造住宅の構造。大きな開口部を取りやすい特徴がある。
幅木(はばき)
床面と壁面とが出会う場所の壁側に取り付ける。掃除等で壁面を汚したり傷めたりするのを防ぐ目的で設けるが、床と壁との隙間をふさいだり、インテリアの雰囲気を引き締める役割もある。
バリアフリー
障害者や高齢者などが生活していく上で障害となるもの(たとえば段差など)がない状態のこと。バリアフリー化の方法については指針がある。
バルコニー
建物の2階以上の部分で、建物から突き出た部分をいう。突き出ないで建物内に取り込まれた場合はインナーバルコニーという。
パントリー
キッチンの一部であったり隣接する部屋で、主に配膳室の機能を持つが、食器庫や食糧貯蔵庫を兼ねることもある。
広縁(ひろえん)
部屋と外部(庭)との間にあるスペースで、普通の廊下より幅が広く(120㎝以上)単なる通路でなく休息場所などにも使われる。
ピロティ
普通は1階部分で、建物の2階以上を支える柱で構成された場所をいう。地震時の揺れや倒壊に対する対処が必要になる。
ファミリールーム
家族室ともいい、昔からある「茶の間」のような使い方をする。来客の多い家では、接客用の客間に対して、家族用のリビングとして設けられる。
吹抜け(ふきぬけ)
建物の階が重なっている床面の一部が開いていて、上下階の空間が一つにつながっている場所。上下階のコミュニケーションがとりやすく、魅力的な空間になるが、音の抜けや暖房効果などについて考慮する必要がある。
フラッシュドア
扉の両面に平滑な板材を貼った建具。
べた基礎(べたぎそ)
1階の建物平面分全部を鉄筋コンクリートの盤とした基礎。広い面積で建物の重さを分担して受けるので、布基礎より地震に強い。
辺材(へんざい)
「白太(しらた)」ともいって、丸太の周辺部分から取れる。樹木の成長を担っている部分なので、含水率が高く、細胞内に滋養分があるので腐食菌がつきやすく虫害にも会いやすい。
ポーチ
玄関ドアの前の部分。長い庇がついて、車寄せとして使われることもある。
ホームエレベーター
住宅用に造られた、小規模で構造が簡便なエレベーター。バリアフリー化や、3階住宅への対応として採用される例が多い。
柾目(まさめ)
丸太の年輪に直交する方向に製材された木材の表情。年輪の線が平行の縦線になる。線の間隔が詰まっているほど上等とされる。
間柱(まばしら)
木造時軸組構造で壁を受けるために設ける柱。構造材の扱いはしない。
回り階段(まわりかいだん)
らせん階段ともいう。設置スペースは最小で納まるが、造り方によっては大型のものの出し入れができないことがある。
廻り縁(まわりぶち)
壁面と天井面とが出会う場所に取り付ける。壁と天井との隙間をふさぐ役目もあるが、天井を張る時の定規になることもある。
無垢材(むくざい)
貼り合わせたり積層したりしてない、丸ごと素材そのままの材料。木でいえば、丸太から切り出したままの材料もこと。
メゾネット
集合住宅で、1戸が2階建て住宅のように複層構成になっていること。フランス語で「小さな家」を意味する。
モジュール
住まいを設計する時の基本単位のこと。日本では昔から1間(いっけん)とか3尺などが使われているが、最近では1メートルも使われている。
ユーテリテイ
使い方を限定されない多様に使える部屋をいうが、一般には「家事室」として使ったり、洗濯機置場として使う部屋のことをいうことが多い。
ユニットバス
工場製作された浴室。現場でつくる浴室に比べて防水処理が容易で設置の工期も短いことからよく普及している。
寄棟(よせむね)
建物の外周四方向に流れ勾配を持つ屋根のかたち。平面が正方形だと「宝形」というかたちになる。切妻と合わせて住宅の屋根型の基本。
ライフコート
建物の中に設けた採光や通風が目的の外部吹抜け。町家造りの坪庭はこれに該当する。光庭ともいう。
ライフスタイル
生活様式のこと。どのような住まい方、暮らし方をするかによって間取りの造り方が変わってくる。
陸屋根(りくやね、ろくやね)
流れ勾配が1/100~1/50くらいの屋根。「陸」とは平坦のこと。
ロフト
屋根裏に設けた部屋、あるいは屋根下に設けた棚のようなスペースをいう。物置やホビールームなどに使われるが、造り方によって床面積に算入されたりされなかったりする。
ワークトライアングル
キッチンのプランを検討する時に抑えておきたいポイントは、調理作業の中心となる、シンク・コンロ・冷蔵庫の3つの位置で、この3点を結ぶかたちが三角形になるのでこのように呼ばれるが、3点間の距離の総和が3~4m以内でおさまれば使いやすい、といわれる。
まちづくり編
アメニティ
人が暮らす環境の快適性のこと。快適とは気持ちよく、安心して暮らすことのできる条件がそろっていることで、安全、調和など多数の要因から成っている。
アーバンデザイン
人々が集まって暮らす街の環境や空間を計画したり設計すること。できれば実際にそこに住む人たちが参加して進められることが望ましい。
生垣(いけがき)
植栽で造られる境界処理の仕切り。フェンスや塀よりも柔らかい感じがある。道路との境界に造られると街並みの景観を構成する主要な要素になりうる。
インフラ
下支えや構造を意味するインフラストラクチャーの略称。まちのインフラといえば道路、交通網、上下水道、送電網などをいう。
エクステリア
まちづくりでは、建物敷地の外回り、つまり「外構」のことを意味する。インテリアの対義語であるが、両者の関係は深く、計画は常に両者を並行してすすめる。
屋上緑化(おくじょうりょくか)
建物の屋根や屋上を植栽で仕上げること。断熱性能が向上し省エネに効果があるが、まちなみの景観づくりにも有効な手法になる。
オープンスペース(公開空地(こうかいくうち))
敷地のなかで建物が建っていない場所、つまり「空地」のこと。人々が自由に出入りできるかたちになっていると「公開空地」という。
ガイドライン
指標とか指針のこと。まちづくりでは、守るのが好ましいとされるルールを明文化し、具体的な方向性を与える目的でつくられる。
環境共生住宅(かんきょうきょうせいじゅうたく)
地球環境を損なわないように、周辺の環境とは調和する、健康で快適な住環境を造ろうという暮らし方や住まいづくりの理念。
居住地域、商業地域(きょじゅうちいき、しょうぎょうちいき)
法律では、市街地での土地利用の混在を防ぎ、健康な暮らしや、活発な商活動や生産ができるように、利用目的別に地域を分け、それぞれの利用の仕方を「用途地域」で規制している。
切土・盛土(きりど・もりど)
宅地造成では。凹凸のある自然の土地の、高いところを削り(切土)、低いところを埋め立て(盛土)、建物が建てやすい平坦な敷地をつくりだす。
近隣公園(きんりんこうえん)
近隣とは隣近所のことだが、まちづくりではおよそ8000~10000人くらいの人が住む地域単位をいい、近隣公園は半径500mくらいの範囲を対象にした20000㎡ほどの、中規模の公園。
クルドサック
住宅地に設ける袋小路状の道路。通り抜けができないので、そこに住む人だけが利用する安全で静かな道路になる。
計画道路(けいかくどうろ)
都市のインフラ整備のひとつとして都市計画法によって計画された道路。現状では狭かったり道路ではないところもあるので、詳しくは都市計画図などで確認する必要がある。
景観地区(けいかんちく)
法律によって、市街地の良好な景観をつくり、守っていく目的で定められた地区。
建ぺい率(けんぺいりつ)
敷地面積に対する建坪面積の割合。地域によって数値は違い、良好な住環境を保全したいところでは低い数値に規制されている。
建築基準法(けんちくきじゅんほう)
建築物を建てるときの基準になる法律。まちづくりを進めるときにも基準にする主要な法律となる。
建築協定(けんちくきょうてい)
法律と同等の効力をもつルール。建物の高さ、階数、かたち、使う素材など法律が及ばない細かな内容について決めることができる。
コーディネーター
調整役のこと。まちづくりでは、目的の実現に向けて、人や物などを適切に組み合わせたり調整したりしてくれる。
コーポラティブ方式
自分が住む住宅を建築しよう、という人たちが集まって組合を作り、共同して土地の取得から建物の設計、工事できたあとの管理などをやっていく方式。そうやってできた建物をコーポラテイブハウスという。
コミュニティ
地域社会、地域共同体のこと。ある一定の範囲内で(たとえば町会単位)人々の暮らしに共同性が見いだせる社会単位。
コミュニティバス
路線バスのルートから外れた不便地域の利便性向上のために運行される中・小型のバス。高齢者や障害者の便の確保のため冶自体が運用することが多い。
コモン
共通、共有という意味。良好なまちづくりを成功させるためには欠くことができない概念。
コレクティブハウス
個人専用の独立したスペースと、みんなで使う共同スペースがあり、生活の一部を共同化して暮らす、協同居住型の集合住宅。
コンサルタント
助言や指導をすること、あるいはする人のこと。まちづくりでも、その道に詳しいプロをコンサルタントにつけることが望ましい。
コンパクトシティ
生活に必要なさまざまな都市機能が近い範囲に集まっているまちのこと。まちづくりの考え方のひとつで、郊外に拡散するまちづくりに対し、自然環境に対する負荷を軽減し、社会資本投資の効率化を目標にしている。
シェアハウス(ホーム)
部屋数の多い住宅で、個室を個人専用のスペースとし、玄関、台所、リビング、浴室などを共同で使う賃貸住宅が始まり。個人で孤立して住まうよりも暮らしやすいかたちとして人気があり、このスタイルで造られた建物も増えている。
省エネ住宅(しょうえねじゅうたく)
自然エネルギーの利用、高断熱、高気密仕様などで、消費するエネルギーの軽減を図った住宅。あるいは「省エネ住宅ポイント制度」利用の対象になる住宅のこと。
シンボルツリー
記念樹の意味があるが、まちづくりでは、門扉脇やアプローチに「我が家」を特定すると共に、街並みの景観をにぎやかにし、道いく人を楽しませてくれる「仕掛け」として植える木(花木や実のなる木など)のこと。
スケルトンインフィル
スケルトン(柱、梁などの構造体やエレベーターなどの共用設備)とインフィル(内装や間仕切り、台所、浴室などの専用設備)が容易に分離できるように造り、耐久性と居住者の自由度とを兼ね備えた集合住宅の造り方。
ストリートファニチャー
道路上に置かれる外灯、ベンチ、掲示板、彫刻など、道を行く人に快適さや便利さを提供する設備や備品。
ソーラーシステム
自然エネルギーの内、太陽からの熱や光を利用して必要とするエネルギーを造る装置、設備のこと。
タウンハウス
共同住宅の一種で、2戸以上の住宅が一つの建物のかたちの中に納まっている。長屋もそのひとつのかたち。
耐震・制振・免振(たいしん・せいしん・めんしん)
地震などによる地盤面の揺れに対応する考えかた。制振は、頑丈な構造体で揺れにひたすら耐える考え。制振は、揺れのエネルギーを吸収するように工夫された構造体で揺れを小さくする考え。免振は、建物の構造体を地盤面と縁を切り、揺れのエネルギーをかわす考え。
高さ制限(たかさせいげん)
建物の建築可能な高さを制限すること。建築基準法ではさまざまな条件下で、建築可能な高さに制約を規定している。
長期優良住宅(ちょうきゆうりょうじゅうたく)
「長期優良住宅の普及と促進に関する法律」により認定される住宅。住宅の建て替え時期を長くすることで、環境問題への貢献や住まう人の経済的負担の軽減を目的としている。
定期借地権(ていきしゃくちけん)
一定の期間を定めて契約をし、期間が終わると確実に貸借関係が消滅する土地の貸借方法。地主は貸したら戻らないという不安がなくなり、借地人は購入するよりは安く土地を確保できるという。
テラスハウス
境界壁を共有する複数の戸建て住宅が連続する低層集合住宅。タウンハウスとの見かけの違いは、ひとつの大きな建物ではなく、戸建て住宅の集合体に見えることである。
ディベロッパー
開発業者のこと。宅地開発業者、都市開発業者、住宅開発業者などに分けられる。
道路
建築基準法では、幅4m以上の道を「道路」とし、建物を建てることができる敷地は必ず道路に接していること、としている。
都市計画法(としけいかくほう)
都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることで、国全体の均衡な発展と公共の福祉が充実することが目的の法律で、建築基準法とは別のもの。
二世帯住宅(にせたいじゅうたく)
近年増えてきた住宅のかたちで、ひとつの住宅の中で二つの世帯の人たちが暮らすように計画されている。親世帯+子世帯というかたちが多い。
法面(のりめん)
高低差がある土地の高いところと低いところをつなぐ斜面の部分。斜面の角度が起きてくると、ブロックや石を積んだ擁壁づ保護する。
パークアンドライ
都市内の交通量を制御する方法のひとつ。周辺部のバス停で郊外からの車からバスなどに乗り継いでもらうことで、都市内の交通量を減らす。
ハンプ
自動車の速度を落とさせるために設ける路面の凹凸。住宅地にある通過道路などに設けると効果的だが通過時の騒音が問題になることがある。
ビオトープ
公園などに造られた小規模な水たまり。植物や小動物が恒常的に生活でき、子供たちに「遊び場」を提供する。
風致地区(ふうちちく)
都市計画法で制定された制度。良好な自然景観の維持と保存を目的として、この地区内に建築される建物にいろいろな制約を与えている。
壁面後退(へきめんこうたい)
建築基準法で制定された規定。敷地境界線から建物外壁までの距離を定め、よりよい住環境をつくることを目的とする。
防火地域(ぼうかちいき)
市街地での火災による危険や災害を防ぎ、火災が起こらないような配慮を建物に施す規定。防火地域は市街地の中心部が指定され、規制の内容が厳しくなっている。
ポケットパーク
道路わきや街区内のちょっとした空地などを利用した都市の小公園。そこで働く人や街を訪れた人の「憩いの場」となる。
ボンエルフ
住宅地内の生活に密着した道で、車と歩行者が共存できるように工夫された道路。車がスピードをだせないよう、道を蛇行させたりハンプを付けたりする。ボンエルフは「生活の庭」を意味するオランダ語。
マスタープラン
まちづくりで目指す方向を定めた基本方針のこと。都市計画法に基づくもので、自治体が中心になってつくるが、その地域で、暮らしたり、仕事をしたりしている人たちの意見が反映されることが大切。
緑のカーテン
省エネ手法のひとつ。建物の外壁を植物(ツタやヘチマなど)で覆い、夏場の室内の温度上昇を制御する。
ユニバーサルデザイン
バリアフリーの考えをさらにすすめた、高齢者や障害者だけでなく、老若男女・外国人など、だれにとっても、危険や間違いなく使うことができるようにしよう、という考え。
ランドスケープデザイン
まちの広場や公園をデザインすること。建物も含めて景観、景色の「在り方、見え方」を考える、という作業になる。
利便性(りべんせい)
まちづくりでは、交通の便がよいこと、学校や病院、行政施設が近くにあること、などをいう。「利便性がよい」ことは不動産の売り文句によく使われる。
緑化協定(みどりの協定)(りょくかきょうてい(みどりのきょうてい))
生垣やシンボルツリーなど外構の植栽の維持、管理に関して取り決めたルール。法に準ずる効力がある。
緑道(りょくどう)
緑で覆われた小道。都市公園法で、歩行者専用の帯状の緑地とされている。まちづくりで、宅地の間を縫うように設けると、散歩や通り抜けに便がいい。
歴史的景観保存(れきしてきけいかんほぞん)
景観上重要な「歴史的建造物」に配慮した景観づくりをすすめることで、慣れ親しんできたまちの風景を次世代につないでいこう、という考え。
ワークショップ
参加者が自ら体験し、グループでお互いに学びあったり創りだしたりする双方向的なスタイルのこと。住民参加によるまちづくりでは必要になる。